大使レター「アイルランドの春と日愛交流」(4月号)
令和8年4月30日
入学・入園式で在校生代表で歓迎の言葉を述べる大塚さん(令和8年4月撮影)
日本映画祭2026で上映された17作品の1つ「ふつうの子ども」
拝啓
春の訪れ(注:これはもう夏という方もいます)を日増しにかみしめる4月も、本日で終了。読者の皆様におかれてはいかがお過ごしでしょうか。今月は新年度の始まり。入学、入社といった節目を迎えられた方々もいらっしゃると思います。ダブリン日本子女補習校・幼稚園 の入学・入園式があり、また、4月中旬から2週間、アイルランド各地で日本映画祭が開催されました。
春の訪れ(注:これはもう夏という方もいます)を日増しにかみしめる4月も、本日で終了。読者の皆様におかれてはいかがお過ごしでしょうか。今月は新年度の始まり。入学、入社といった節目を迎えられた方々もいらっしゃると思います。ダブリン日本子女補習校・幼稚園 の入学・入園式があり、また、4月中旬から2週間、アイルランド各地で日本映画祭が開催されました。
ゴールウェイ県カネマラのTG4ニュース・スタジオ(令和8年4月撮影)
ゴールウエィ県カネマラの風景(令和8年4月撮影)
さて、今月私は、アイルランド各地を訪れる機会がありました。アイルランド西海岸のゴールウェイ県カネマラにあるTG4本社(注:アイルランド語専門のTV会社)を訪問し、同社会長、編集局長などとお会いし、同社の昨年の大阪・関西万博2025のドキュメンタリーの作成に続き、今年以降も様々な形で、日本とアイルランドの交流が続くことなど、意見交換を行いました。カネマラは、多くのアイルランドの方から、風光明媚なゴールウェイ県の中でも最も美しい場所であるとお聞きしていましたが、期待にたがわないどころか、春の陽射しを受けてかすかに揺らめく海は、息を飲むような素晴らしさでした。ゴールウェイでは、海藻は家畜の肥料として重宝されてきた歴史があるそうですが、最近は、化粧品の材料としても活用されるなど、海藻への関心が改めてじわじわと高まっているそうです。
コーク市長(中央)から市の紋章につき説明を受ける筆者 (令和8年4月撮影)
また、4月下旬、ダブリンから南に車で3時間、アイルランドで2番目に大きい都市、コーク市を訪れました。コークにあるアイルランド陸軍のマイケル・コリンズ・バラックにて、1週間にわたりNATO主催の研修があり、日本を含むNATOのパートナー10カ国から参加があり、最終日に、海上自衛隊から参加した2名、アイルランド陸軍、NATO関係者と懇談し、研修の印象などをお聞きしました。本研修は、毎年様々な国で行われてきたそうですが、ユーラシア大陸の西端にあるアイルランドと東端にある日本との間で、こうした安全保障分野での交流が始まりつつあることは、同志国の間の協力の一つとして、意義あることと考えます。10年前から日本が推進してきた「自由で開かれたインド太平洋」(注:アジアからアフリカまでの海洋を平和で安定した地域とすべく、経済、人的交流など様々な国際協力を進める構想)との関係でも、歓迎される進展です。
コークでは、ファーガル・デネヒー市長にご挨拶する機会もいただきました。市長から岩手町在住の彫刻家、片桐宏典氏の作品がかつてコーク市内に展示されていたことと、今年の夏にも再度、片桐氏の作品を展示する予定であることをお聞きし、2月に日本大使館に来訪された佐々木光司岩手町長から見せていただいた当時の写真入り地元新聞記事を思い出しました。
コークでは、ファーガル・デネヒー市長にご挨拶する機会もいただきました。市長から岩手町在住の彫刻家、片桐宏典氏の作品がかつてコーク市内に展示されていたことと、今年の夏にも再度、片桐氏の作品を展示する予定であることをお聞きし、2月に日本大使館に来訪された佐々木光司岩手町長から見せていただいた当時の写真入り地元新聞記事を思い出しました。
キルデアでのミニ・ジャパン・デーの着付け風景(令和8年4月撮影)
アイリッシュ・ナショナル・スタッドにて生後間もない仔馬(令和8年4月撮影)
ダブリンから小一時間のキルデア県では、昨年までアイルランド下院議長として、アイルランド・日本友好議員連盟の会長も務められた、ショーン・オファイール下院議員を訪ねました。地元のアイリッシュ・ナショナル・スタッドにてお迎えいただき、2023年の下院議長時代の訪日(衆議院議長招待による公式訪問)の思い出や、これからの日アイルランド協力の展望などについてお話をうかがいました。この季節は、仔馬が誕生する時期でもあるそうで、生後数時間の赤ちゃん馬を慈しむお母さん馬の様子も垣間見ました。世界有数のサラブレッド産地であるキルデアのスタッド(競走馬の養牧場)には、世界各国から牝馬が訪れ、将来のスター誕生を願う営みがビジネスとして成立しています。同スタッドで働く、青森県出身で日本人とニュージーランド人のご両親をもつ青年ともお会いして、馬の飼育などについて興味深いお話もお聞きしました。
オファイール議員との懇談の約1週間後には、日本庭園が併設される同スタッドで、ミニ・ジャパン・デーが開催され、大勢の地元やアイルランド国内外からの方々が駆けつけ、日本の音楽、着付け、子どもの遊びなど、それぞれに楽しむ半日となりました。私も、日本語コンテスト表彰者とお会いする機会を頂き、日本語の勉強を通じて父と娘の絆を深めている親子、まるでアニメの世界からやってきたような日本語が上手な双子の女子高生、汽車の話となれば止まらない、お鉄の親日家など、さまざまな受賞者たちと短時間ですがお話することができ、大変勉強になりました。
明日から5月。読者のみなさまのご自愛のほどをお祈り申し上げます。また、来月、アイルランドのどこかで、またはこのページでお会いできることを楽しみに。
宮川 学
明日から5月。読者のみなさまのご自愛のほどをお祈り申し上げます。また、来月、アイルランドのどこかで、またはこのページでお会いできることを楽しみに。
敬具
駐アイルランド日本大使宮川 学